パジャマペディア
繊維、生地などの素材のこと。睡眠、健康のお話までパジャマ、睡眠百科事典です。
世界のクリスマスギフト
- この記事の監修者岩本悠資
- 所属:岩本繊維株式会社 代表取締役
- 出身:1983年10月 京都生まれ
経歴 | 同志社大学経済学部卒業。 広告代理店入社、営業部配属。 岩本繊維入社後、日本全国の寝具専門店、家具店などの小売店への卸営業活動を経て、自社ECサイト「Living Mahoroba楽天店」「つくるパジャマ」オープン。睡眠健康指導士のアプローチで快眠に関する知識や寝装品、 パジャマ選びなどの情報をブログで発信。 |
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資格 |
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趣味 | 寝ること、育児、音楽鑑賞、お酒 |
ハロウィン商戦がバレンタインをぬいたというニュースを耳にしましたが、やはりクリスマスにはおよびません。イベントとして長い歴史があるクリスマス。もともと何を祝い、なぜクリスマスツリーを飾り、なぜプレゼントを贈るんでしょう?
1.クリスマスはイエス様の誕生を祝う日?
じつはイエスの誕生日は不明です、が、クリスマスは「イエス様の誕生を祝う日」ということで定着しております。
キリスト教では「キリストの誕生を記念する日」と位置付けられています。
そもそもなぜ12月25日なのか
古代ローマの帝政時代に当時ローマで流行していたペルシャ由来の新興宗教ミトラス教の最大の祭りであるが光の祭りが、光の時間がふえていく冬至にあたっていて、それが12月25日でした。伝統的なローマの神である「農業神サトゥルヌスの祭り」も同じ時期にあり、それがキリスト教が国教になった際に、キリスト教の神「イエス」を「光」にたとえることで、12月を太陽神の復活、または誕生の祭にしていた諸民族をキリスト教会がキリストの誕生のときとキリスト教に改宗させていったのが今日まで脈々と続いています。
2. サンタクロースもモミの木もゲルマン人が残したもの
サンタクロース村のあるフィンランドでは、クリスマスに豚肉のハムを食べる習慣がありますが、起源をたどるとゲルマン人などによる「ユール」という冬至の祭りに行き着きます。
太陽を讃えて豊作を祈り、北欧神話における豊穣の神フレイに雄豚を供犠したあと、丸焼きにして会食した風習がクリスマスにかわっていきました。
クリスマスと言えばサンタクロースということになりますが、これもゲルマン人の民間宗教の残したものであり、そのモデルは存在していて、四世紀頃の現在のトルコの地中海沿いにある町の司教であった「聖ニコラウス」がモデルであるとされます。
貧しさのあまり三人の娘を身売りしなければならなくなる家族の存在を知ったニコラウスは真夜中にその家を訪れ、窓から金貨を投げ入れた際に、暖炉にさげられた靴下の中に入ったという逸話が残されています。この逸話が由来となり、「夜中に家に入って、靴下の中にプレゼントを入れる」という、今日におけるサンタクロースの伝承が生まれました。
またゲルマン人たちは、不滅のシンボルとして常緑樹のもみの木などを立て、「贈物を交換」して春の再来を祝いあいました。
この習慣もクリスマスに吸収されていきました。実際、北欧では今でもクリスマスをユールと呼んでいます。
3. サンタクロースの国、フィンランドのクリスマス
日本では恋人たちのイベントというイメージがありますが、海外では家族のためのイベントとしてのクリスマスが主流です。特にクリスマスプレゼントは子どもたちのためにあります。プレゼントは日本のように枕元にそっと置くのではなく、クリスマスツリーの下に置かれており、イブの夜にプレゼントの包みを開けることを許されます。ニュースを見たことがある方もおられるとは思いますが、サンタクロースが訊ねて来る場合は、子どもにプレゼントを直接配ります。子どもたちへのプレゼントはウールの靴下やパジャマ、そしてスケート靴やスキーなど、クリスマス休暇の間を楽しくあったかく過ごせるようにとの願いがこめられています。
4.世界のクリスマス
ドイツ
ドイツでは、日本でもおなじみのドライフルーツや油脂をたっぷり使ったシュトーレンと呼ばれるパンをクリスマスまで少しずつ食べる習慣があります。
ゲルマン文化を残すドイツでは、プレゼントを運んでくるのがサンタクロースではなく、古くからゲルマン人が信じてきたヴァイナハツマンと呼ばれる妖精で、良い子にはプレゼントを、悪い子には鞭を贈ると信じられてきました。
チェコ、ポーランド、ハンガリーやドイツの一部では、鯉を食べるのが主流で、クリスマスイブが近くなると、デパートの魚売り場は鯉を求める行列ができるほど!魚を食べる理由は、イエスキリストのシンボル的な意味合いだとか。また、イタリアなどにクリスマス前までは魚料理を食べ、肉食を控える習慣もあるそうです。
フランス
カトリック系とはいえケルトやゲルマン文化の影響が残るフランスでは、ブッシュ・ド・ノエルという切り株を模したケーキが、クリスマスの定番です。ケルト人やゲルマン人は冬至祭りに太い薪を燃やして周りに家族が集まり、ご馳走を食べる習慣がありました。ブッシュ・ド・ノエルはその名残だそうです。もったいない気がしますが、本物のモミの木をかざり、新年にはいったら一斉に廃棄。日本はお正月に家族や親戚が集まってお祝いしますが、フランスは逆でクリスマスを家族と過ごし、お正月は友達などと過ごすのが一般的です。日本と同じで親から子供へプレゼントを贈り、おもちゃが主流のようです。
イギリス
プロテスタント系のイギリス国教会信者が多いイギリスでもやはり、クリスマスは家族でお互いにプレゼントを交換し祝う大切なイベントです。11月下旬から始まるイエス・キリストの降誕を待ち望む「アドベント」の時期にはツリーやリース、アドベントカレンダーを飾ります。アドベントカレンダーは、クリスマス当日までのカレンダーで小さな窓を毎日1つずつ開いていきます。写真やイラスト、詩や物語の一編、チョコレートなどのお菓子、小さな贈り物等が入っています。また、クリスマスケーキではなく、クリスマスプディングを食べます。クリスマスの必須アイテムはグリーティングカード。町では、専門店をよく見かけます。プレゼントの大半はおもちゃですが、プレゼントの中にはもちろん靴下だとか下着だとかの日用品やお菓子も含まれてはいます。エリザベス女王がクリスマスのスピーチを行い、TVで放映されるため、多くの国民が楽しみにしています。
アメリカ
クリスマスツリーに飾りつけやイルミネーションを施す風習は19世紀以降のアメリカ合衆国で始まったもの。
11月末にあるアメリカのお祭りThanksgiving Day(感謝祭)が終わった直後からクリスマスの用意をしはじめます。クリスマスツリーが飾られ、その下にはたくさんのプレゼントが置かれていきます。合理的なアメリカではクリスマス前に欲しいものを一覧にしたウィッシュリストを作ったり、もらった人が金額がわからないレシートで返品もできたりします。
アメリカのクリスマスプレゼントは家族全員に渡すのはもちろん、ひとりひとつという決まりがなく贈りたい人に贈りたいだけ用意するがアメリカ流。アメリカの子供たちはプレゼントのお返しにツリーの下にサンタクロースさんにありがとうの手紙を添えてクッキーとミルクのおもてなしを用意しておくそうです。イギリスと同じように七面鳥を食べるのもアメリカですね!
5.まとめ
海外のクリスマスのいろんなところを吸収しているのが日本!ツリーもイルミネーションもシュトーレンもブッシュドノエルもアドベントカレンダーもクリスマスには見かけますよね!日本はサンタがプレゼントをくれるというイメージが強いので、プレゼントの主役は子供たちですが、今年は海外式に家族にプレゼントを贈ってみませんか。パジャマやあったか雑貨などの実用的なものは意外と喜んでもらえますよ!
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